1907年製 Matin 00-30の入荷です。
お店としても、私個人としても見るのが初めてという大変希少なギターです。1899年から1921年まで合計101本しか製作されておらず、この1907年には18本が製作されました。30スタイルは,ロゼッタはに40番台同様のアバロンインレイが施された綺麗なデザインで、パーフリングはマルチカラーの寄木細工が埋め込まれており、手が混んでいて、尚且つ高級感のあるデザインです。指板インレイは、5,7,9Fにマザーオブパールでスノウフレイクスがインレイされるスタイルです。この頃のバインディングは象牙が使われています。サウンドは40番台シリーズにも引けを取らない美しい鳴りの素晴らしい楽器です。
トップはアディロンダックスプルース、サイド、バックはハカランダ、エボニー指板、ピラミッドスタイルのエボニーブリッジです。
ペグは当時のオリジナルオープンバックスロットタイプでギヤの位置が逆になっているのが特徴です。ギヤにやや遊びがありますが動作は問題ありません。
ナット、フレット、サドル、指板のバインディングは新しく交換再調整されております。指板のバインディングはセルロイドです。フレットはオリジナルのバーフレットではなく普通のフレットです。トップ、バック共にクラックの修理跡があり、トップには一箇所裏から割れ止めのパッチが貼られています。塗装がオリジナルであれば博物館級の楽器ですが、トップ、サイドバック、ネック裏、ヘッドなど全体にオーバーラッカーされています。修理の際にされたものと考えられます。その塗装にも細かなヘアラインが多数入っていることから、塗装修理をした跡にもかなりの年数が経っていると考えられます。
トップが薄く、スキャロップブレイシングのため、弦はエクストラライトゲージかコンパウドでちょうど良い感じの弾き心地です。
ナット幅は約46ミリ程度とこの年代にしては少し細めで、Vシェイプのネックです。
弦高は12フレット上で6弦2.7mm、1弦2.5mm程度です。
魅力的なサウンドは動画を参照ください。
ケースは、カワセ楽器の60年代のケースが付いています。
販売価格\1,000,000(税別)
ハードケース付き
動画はこちらの商品ページよりご覧ください。
https://lastguitar.com/wp/?p=66858